農薬情報>殺虫殺菌剤>水稲箱処理剤

特長
■有効成分
:フィプロニル(PRTR・1種 18)・・・1.0%
:アゾキシストロビン・・・6.0%
■性状:淡褐色細粒
■毒性:普通物
■有効年限:4年
■包装:1kg×12箱(紙パック)
スペクトラムが広く、少ない薬量で長期の残効を示しますので、省力的、経済的です。
育苗箱処理で、紋枯病、葉いもち、コブノメイガ、ウンカ類、ニカメイチュウ、イネミズゾウムシを同時防除できます。本剤は英国ゼネカ社が開発した殺菌剤、アミスター(いもち病、紋枯病を対象)とプリンスの混合粒剤である。いもち病対象の箱施用剤は数多くあるが、紋枯病を対象とする箱処理剤は始めてである。
  1. 育苗箱に施用することにより水稲の主要な病害虫である葉いもち、紋枯病、ウンカ類、コブノメイガ、ニカメイチュウ、イネミズゾウムシなどを同時防除できる。葉いもちに対しては50日程度、紋枯病には80日程度の残効性を示す。
  2. 幅広い殺菌活性を示す殺菌剤アミスターと、水稲主要害虫に高い防除効果を示すプリンスを混合した育苗箱処理専用総合防除剤である。幅広い害虫に効き、約2ヶ月から3ヶ月の残効性がる。
  3. 薬剤に手を触れず容器から直接まける新パッケージを採用し、包装容器(紙パック)の上部穴からそのまま散布でき、作業性に優れる。
  4. 長期にわたり幅広い病害虫に対して高い効果を示すので、本田初〜中期の防除回数減につながり省力的である。
適用病害虫と使用方法
作物名 適用病害虫 使用量 使用方法 使用時期 本剤の使用回数 フィプロニルを含む農薬の使用回数 アゾキシストロビンを含む農薬の使用回数

(箱育苗)
いもち病 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5g)1箱当り50g 育苗箱の上から均一に散布 移植3日前〜移植当日 1回 1回 4回以内
(本田では3回以内)
紋枯病
ウンカ類
イネミズゾウムシ
イネドロオイムシ
コブノメイガ
ニカメイチュウ
イネツトムシ
試験成績
【水稲の長期残効性箱施用剤による病害虫防除効果確認試験】
  • 目的
    水稲の長期残効性箱施用剤アミスタープリンス粒剤による移植期別の主要病害虫に対する防除効果を確認する
  • 試験方法
    1. 試験場所/移植時期
      伊勢原市串橋/5月20日移植
      伊勢原市下谷/6月4日移植、6月12日移植
    2. 試験面積:試験区 各10a
    3. 供試品種:キヌヒカリ
    4. 供試薬剤
      試験区:アミスタープリンス粒剤 施用量 50a/箱(移植当日)
      対照区:アドマイヤー箱粒剤
      ※本田防除は両区とも無防除である。
    5. 調査方法
      • 50株調査
        ウンカ類、シマグロヨコバイ(虫数)払い落とし(=7.21)すくいとり(7.30〜)イネミズゾウムシ(葉の食害株数)ニカメイガ(被害株数)、イネツトムシ(ツト数)
      • 100株調査
        イナゴ(被害株数)、葉いもち病(発病程度別株数)、紋枯病(同左)
葉いもち病の発生状況(発病度)
移植時期 5/29 6/11 6/18 6/30 7/10 7/21 7/30
5/20 アミスタープリンス 0 0 0 0 0 0 0
アドマイヤー 0 0 0 0 0 0 0
6/4 アミスタープリンス 0 0 0 0 0 0 0
アドマイヤー 0 0 0 0 0 0 0
6/12 アミスタープリンス 0 0 0 0 0 0 0
アドマイヤー 0 0 0 0 0 0 0
紋枯病の発生状況(発病度)
移植時期 7/10 7/21 7/30 8/11 8/21 8/31 9/10
5/20 アミスタープリンス 0 0.3 0.3 1.0 5.3 3.8 7.3
アドマイヤー 0 0.3 2.8 4.5 10.0 9.3 9.3
6/4 アミスタープリンス 0 0 0 2.5 7.5 4.0 4.5
アドマイヤー 0 2.8 1.0 2.8 8.5 3.0 4.0
6/12 アミスタープリンス 0 0 0 0 0.8 4.3 5.4
アドマイヤー 0 1.0 0.8 0.8 8.0 6.0 7.3
  • 試験結果
    紋枯病は各移植期とも、対照区に較べて発生時期が遅れ、したがってその分発病の進展が押さえられ、防除効果が認められた。 以上の結果からアミスタープリンス粒剤は箱施用により長期間に渡って、栽培初期害虫(イネミズゾウムシ、ヒメトビウンカ)、中期害虫(セジロウンカ、ニカメイガ、イネツトムシ)の防除効果を持続することが明らかになった。また、紋枯病の防除効果も十分認められることから、キヌヒカリが主力品種であり、かついもち病の発生が問題のない、本県の平坦地の水稲での使用は省力化の点からも期待できる。
使用上の注意事項
効果・薬害などの注意
  • 育苗箱の上から均一に散布し、葉に付着した薬剤を払い落とし、軽く散水して田植機にかけて移植する。
  • 軟弱徒長苗、むれ苗、移植適期を過ぎた苗などには薬害が生じやすいので、注意する。
  • 本田の整地が不均整な場合は薬害を生じやすいので、代かきは丁寧に行い、移植後に田面が露出しないように注意する。
  • 本剤の処理により、軽度の初期生育遅延を認めることがあるが、その後回復するので通常の管理を維持する。
  • 本田が砂質土壌の水田、漏水田あるいは未熟堆肥多用田の場合は使用を避ける。
  • ツマグロヨコバイには効果がないので、萎縮病、黄萎病の常発地では有効剤との組合せで防除する。
安全使用・保管上の注意
  • 本剤を使用した圃場の田面水は絶対に水産動物の養殖には使用せず、養魚田、養殖池などには田面水が流れ込まないようにする。特に「エビ類」の養殖の場合十分注意する。「エビ類」の養殖地帯付近では使用しない。
  • 本剤を使用した稲苗は、養魚田および養殖池周辺の水田への移植は避ける。
  • 使用量にあわせ秤量し、使いきる。散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さない。また空容器等は水産動物に影響を与えないように適切に処理する。
  • 眼に対して刺激性があるので、眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受ける。
  • 治療法:フィプロニルによる中毒に対しては、フェノバルビタール製剤の投与が有効である。
製造:日本農薬(株)