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平成11年〜13年にかけての

果樹カメムシの発生について

果樹を加害するカメムシ類
  • 主要種はチャバネアオカメムシ。
  • ツヤアオカメムシ、クサギカメムシも加害量が多い。
  • 年により他のカメムシも加害。
カメムシによる被害(加害時期によって病状が変わる)
  • なし、かき、りんご:エクボ状の奇形果、すあがり、落果。
  • かんきつ類:落果、剥皮不良、すあがり、新梢枯死。
  • キウイ:果皮の亀裂、剥皮不良。
基本的な生態
  • 夏にスギやヒノキの実(毬果:きゅうか)を餌にして繁殖。
  • 寿命は1年近くあり、数世代が同時に活動。
  • 成虫で越冬し、その場所は種によって異なる。
  • スギ、ヒノキの毬果(きゅうか)が不足したり、餌として不適当になると果樹などへ移動して加害する。果樹を特に好んで加害するわけではない。
果樹カメムシ類の生活環
被害発生にかかわる主な要因
  • 越冬量。
  • 春、秋の夜温(加害活動に影響)。
  • 夏の気温(繁殖期間と世代数および翌年のヒノキきゅうか量に影響)。
  • スギ、ヒノキの毬果(きゅうか)量と劣化程度。
  • 果樹の生育ステージ。
チャバネアオカメムシの落葉内越冬密度
最近のカメムシ発生経過および今後の予想
平成11年の発生と加害経過(前期多発)


平成12年の発生と加害経過(後期多発)


平成13年の果樹カメムシの発生予想(前期多発)
春先の越冬量が多い前期多発型と予想される。なし、キウイなどで被害に注意する必要がある。後期被害が中心のかき、みかんについての心配は少ないが、夏の気象とスギ・ヒノキ毬果(きゅうか)の実際の着果量次第である。