農薬情報>土壌病害虫薬剤

特長
■有効成分:クロルピクリン・・・80%
■性状:淡黄色澄明油状液体
■安全性
人畜毒性:劇物
急性経口毒性 LD50:ラット♀ 145mg/kg
急性経皮毒性 LD50:ラット♂ 2,000mg/kg
眼刺激性(ウサギ):あり
皮膚刺激性(ウサギ):あり
魚毒性:C類相当
コイ LC50(96hr):0.0775mg/L
ミジンコ EC50(48hr):0.243mg/L
■包装:15L×1缶
クロピクフローは、多くの作物の病害虫防除で実績のあるクロルピクリンを、簡便に使用できるように開発された製品です。安定した効果はもちろんのこと、水に分散する製剤にしたことで灌水設備を利用するため、処理作業が簡便で作業者に対する安全性も向上致しました。
  • 処理時の刺激が少ない。
    クロピクフローは、土壌くん蒸剤化した製剤です。この製剤は、被覆後に灌水チューブを利用して処理するため、処理時の強い刺激から解放されます。
  • 灌水装置で処理するため、作業が簡単。
    処理作業は、まず灌水チューブを土壌表面に置き、つぎにポリエチレン等で被覆します。被覆後、液肥混合器で注入するだけ。作業が簡単で省力的な薬剤です。
  • 信頼ある効果。
    クロピクフローの有効成分は、各種作物で実績のあるクロルピクリンですので、安定した効果が得られます。
適用病害虫及び使用方法
作物名 適用場所 適用病害虫名 使用量 使用時期 本剤の使用回数 使用方法 クロルピクリンを含む農薬の総使用回数
トマト 萎凋病 20〜30L/10a 1回 耕起整地後、灌水チューブを設置し、その上からポリエチレン等で被覆する。その後、液肥混合器等を使用し、本剤を処理用の水に混入させ処理する。 2回以内(床土1回以内、圃場1回以内)
ネコブセンチュウ
ミニトマト 萎凋病
ネコブセンチュウ
メロン 黒点根腐病 1回
つる割病
ネコブセンチュウ
いちご 萎黄病 2回以内(床土1回以内、圃場1回以内)
ネグサレセンチュウ 20L/10a
ネコブセンチュウ 30L/10a
なす 1回
半枯病 20〜30L/10a
青枯病
ピーマン 2回以内(床土1回以内、圃場1回以内)
萎凋病
ネコブセンチュウ 30L/10a
とうがらし類 青枯病 20〜30L/10a
萎凋病
ネコブセンチュウ 30L/10a
ほうれんそう 萎凋病 20〜30L/10a 1回
ネコブセンチュウ 30L/10a
ごぼう 萎凋病 20〜30L/10a
ネコブセンチュウ 30L/10a
きゅうり つる割病 20〜30L/10a 2回以内(床土1回以内、圃場1回以内)
ホモプシス根腐病 30L/10a
ネコブセンチュウ
うり類(漬物用) つる割病 20〜30L/10a
ネコブセンチュウ 30L/10a
すいか つる割病 20〜30L/10a
ホモプシス根腐病 30L/10a
ネコブセンチュウ
にがうり つる割病 20〜30L/10a 1回
ネコブセンチュウ 30L/10a
さやえんどう 根腐病 20〜30L/10a
ネコブセンチュウ 30L/10a
実えんどう 根腐病 20〜30L/10a
ネコブセンチュウ 30L/10a
しょうが 根茎腐敗病 20〜30L/10a
みょうが(花穂)
みょうが(茎葉)
こまつな 萎黄病
にら 乾腐病
きく ネグサレセンチュウ 30L/10a 2回以内(床土1回以内、圃場1回以内)
ネコブセンチュウ
萎凋病
花き類・観葉植物(きくを除く) ネコブセンチュウ
萎黄病(フザリウム菌)
萎凋病(フザリウム菌)
株枯病(フザリウム菌)
乾腐病(フザリウム菌)
球根腐敗病(フザリウム菌)
立枯病(フザリウム菌)
葉枯病(フザリウム菌)
腐敗病(フザリウム菌)
使用方法
保護具の準備
処理に際しては、吸収缶(活性炭入り)付き防護マスク、保護眼鏡、不浸透性手袋、長袖・長ズボンの作業着などを必ず着用してください。ガス抜き作業時も同様の保護具を着用してください。
圃場の準備
  1. 前作の茎葉や根などを取り除きます。
  2. 土をよく耕起します。なるべく深く耕し、土塊は細かく砕きます。
  3. 整地を十分に行い、表面の凸凹がないようにします。
  4. 消石灰などのアルカリ性肥料を施用した場合は、10日以上おいてからクロピクフローを処理してください。(薬害)
散布に必要な装置と器具の準備
液肥混合器(液肥混入器)
液漏れや目詰まりがないか点検します。
液肥混合器:スミチャージ、またはグリンゼッター
※電気式注入機は使用を避けてください。
分岐装置と灌水チューブ等
  • 分岐装置
    T字管、留め具、つなぎ手、送水ホース
  • 灌水チューブ
    スーパーエバーフローA-100、スミサンスイUマルチ60、ストリームライン8020、セフティ灌水チューブ
  • その他
    ポリタンク、ホースポンプ、ポリバケツ等
分岐装置の組み立てと設置
分岐装置の組み立て
  1. T字管と送水ホースを用い、灌水チューブに接続する分岐装置を作成します。灌水チューブの間隔が90〜120cmとなるようにします。
  2. 液肥混合器と分岐装置をホースで接続します。
設置
  1. 圃場の適当な位置に、液肥混合器と分岐装置を設置します。
  2. 灌水チューブの穴が上向きになるようにまっすぐに設置し、分岐装置に接続します。分岐装置と先端部分を留め具で固定します。
  3. 送水ポンプと液肥混合器をホースで接続します。
漏れのチェックと水量調節
水漏れチェック
潅水装置に水を流し、液肥混合器や分岐装置、灌水チューブの接続部分等から水漏れがないことを確認します。
水量の調整
  1. 灌水チューブから水が均一に出るように調整します。水の入口側と先端部分で、ほぼ一定な水の出方になっているか確認します。噴出する水の高さは30〜50cmが目安です(極端な傾斜地の場合は使用をさけてください)。
  2. 灌水しながら、液肥混合器の吸引コックを開け、吸引口から水が吸われることを確認します。
クロピクフローの処理時間の調整
均一に散布するポイント
  1. クロピクフローを処理する場合には、1Lの水が1分30秒で吸い終わるように液肥混合器のバルブを調整します。
  2. スミチャージの設定
    クロピクフロー処理量 フローメーター目盛り
    20〜30L/10a 0.50〜0.80L/分
    スミチャージの場合、フローメーターの目盛りを0.50〜0.80L/分を目安にセットします。
  3. グリンゼッターの場合は取扱説明書を参照し、クロピクフローを30L/10a処理する場合には目盛りを100倍、20L/10a処理する場合には150倍希釈となるように液肥調整コックを設定します。
圃場の被覆
圃場表面を、厚さ0.05mm以上のポリエチレン等で被覆し、ガスが抜けないように、被覆材の端を土、水枕、パイプ等でしっかり押さえます。
液肥混合器と分岐装置のつなぎめは、被覆材をかぶせます(飛散防止)。
クロピクフローの処理
  • 処理は午前中か夕方の気温が低い時間に行ってください。
  • 保護具の着用を確実に行ってください。
  • クロピクフローを処理する場合、他剤と混用しないでください。特にカーバム剤およびカーバムナトリウム剤と混用すると、化学反応により発熱し危険です。
液肥混合器の液肥吸入ホースを製品缶の口にしっかりと差し込み、口をアルミホイル等で覆って、中の薬剤の発揮を防ぎます。
一度に全量を使い切らない場合には、必要量のクロピクフローを、ホースポンプ等でポリタンクに計り取ります。ポリタンクは横転しないように注意してください。
(処理量は作物によって異なります。ラベルで処理する薬量を確認してください。重量で計る場合は容量の1.5倍となります。)
送水ポンプのバルブを開くか、ポンプのスイッチを入れると処理が開始されます。同時にクロピクフローの吸引と、漏れのないことを確認します。
ポリタンクのクロピクフローが吸引後、薬剤と同量の水をポリタンクに入れ、ポリタンク、液肥混合器および灌水チューブの洗浄を行います。
灌水チューブの先端から出る水の色が、乳白色から透明に変わったのを確認し、処理に要した時間と同じ程度の水を流し続けた後に注入を終了します。
手入れの方法
ポンプ、液肥混合器、ホースを外し、液肥混合器を環境に影響のないところで洗浄します。
施設・ハウスの管理
作業後はガスが施設・ハウスの外に漏れないようにすべてを閉鎖し、「くん蒸中立入り禁止」の表示をしてください。
被覆期間
標準的なくん蒸期間
平均地温(℃) 被覆期間(日)
25〜30 約10
15〜25 10〜15
10〜15 15〜20
7〜10 20〜30
クロピクフローの被覆期間は地温によって異なります。従来のクロルピクリン剤同様、右記の表が被覆期間の目安となります。
被覆期間が終了したらガスは抜けますが、まだ臭気が残っている時は土壌をよく切り返し、完全にガス抜きを行ってください。クロピクフローの処理に用いた灌水チューブを灌水に用いる場合には、薬剤の臭いがしないことを確認し、使用してください。
灌水設備の洗浄
処理に使用した灌水装置(灌水チューブ、分岐管、塩ビ配管)を、作物の植付け後の灌水にも使用する場合には、被覆期間中に潅水装置に水を10分程度流して、洗浄を行います。
播種・定植
播種または定植前に圃場の数ヶ所を掘り、薬剤臭がなく、完全にガスが抜けていることを確認してください。(クロルピクリンは地温、土質、土性、土壌水分などにより、ガスの拡散速度が異なります。)
心配な場合は、発芽テストを行ってください。また、灌水装置に薬剤臭が残っていないことを確認してください。薬剤臭がする場合には、臭いがなくなるまで灌水装置に水を流し、洗浄を行ってください。
使用上の注意
効果・薬害などの注意
  • 温度が低いと本剤のガス化が悪く、十分な効果が得られないこともあるので、なるべく地温が7℃以上の時に使用してください。
  • 本剤の処理に当たっては、作物の播種・植付け前にガスが土壌中に十分拡散するように耕起、砕土を十分に行い、丁寧に整地してから灌水チューブを設置してください。
    その上からポリエチレン等で被覆し、液肥混合器等を使用し、本剤を処理用の水に混入させ処理してください。
  • 本剤の処理液が直接処理圃場より漏出しないように注意してください。
  • 高設栽培等架台上の培地に使用する場合、薬剤がベッドの下部等から散逸しないように、ポリエチレン、ビニール等で施設床面まで被覆してください。
    また、薬剤を処理する際に、ポリエチレン、ビニール等を伝わって、栽培槽から漏出しないように注意してください。
  • 地温が15℃以上の時は処理後10日位、また、地温が低いときは処理後20〜30日経過するとガスは大体抜けますが、念のためくわを入れ、土質、気温等により、なお臭気が残っている時は、よく切り返し、完全にガス抜きを行なってから、播種あるいは移植してください。
    うり類は本剤のガスに弱いので、ガス抜きは特に丁寧に行なうように注意してください。
  • 消石灰などのアルカリ性肥料の施用直後に本剤を処理すると作物に有毒な物質を作り、薬害の発生するおそれがあるので、このような肥料はガス抜き後に施用するか、または本剤処理の10日以上前に施用してください。
  • 他剤と混合しないでください。特にカーバム剤およぴカーバムナトリウム剤とは化学反応により、発熱し危険ですので、カーバム剤およびカーバムナトリウム剤使用後の散布器具等は
    よく洗浄してから用いてください。
  • 金属腐食性があるので、使用後の注入器具その他は水でよく洗ってください。
  • 薬液の入っている製品缶に水が混入すると缶が腐食するおそれがあるので、製品缶には水を入れないでください。
  • 薬液タンク(ポリタンク等)に移した薬液は水分を含んでいる可能性があり、製品缶を腐食するおそれがあるので、残存薬液製品缶に戻さず、使い切ってください。
  • 処理後の放置期間と効果・薬害との関係は、土壌の種類、腐植土の多少、温度、土壌水分、作物の種類によって一様ではないので、本剤の使用に当たっては使用量、使用時期、使用方法などを誤らないように注意してください。特に、初めて使用する場合には病害虫防除所等関係機関の指導を受けることをおすすめします。
安全使用・保管上の注意
  • 医薬用外劇物。取扱いには十分注意してください。誤って飲み込んだ場合には吐き出させ、直ちに医師の手当てを受けさせてください。本剤は窒息性有毒ガスを発生するので、揮散したガスを吸い込まないように注意してください。本剤使用中に身体に異常を感じた場合には、通風の良好な場所で顔を横に向け体を暖めながら直ちに医師の手当てを受けてください。場合によっては、酸素吸入または人口呼吸を行い、強心剤等を投与してください。
  • 本剤は催涙性の刺激性を有し、眼、のど、鼻を刺激するので注意してください。ガスが眼に入りひどく痛む時は、多量の水でよく洗い速やかに眼科医の手当てを受けてください。
  • 本剤は皮膚に対して強い刺激性があるので皮膚に付着しないように注意してください。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落としてください。
  • 本剤を取り扱う際は吸収缶(活性炭入り)付き防護マスク、保護眼鏡、不浸透性手袋、ゴム長靴、不浸透性防除衣などを着用してください。ガス抜き作業の際も同様の防護マスク、保護眼鏡を着用してください。作業の際はガスを吸い込まないよう風向き等を十分考慮してください。作業後は直ちに手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをするとともに洗眼してください。
  • 本剤は灌水装置、施設を使用し処理するため装置や設備の接続部分は薬液の噴出等がないよう注意してください。
  • 本剤が衣服等に付着した場合には、脱衣して他のものとは分けてよく洗濯し、本剤の臭気が抜けるまで身につけないでください。
  • かぶれやすい体質の人は取扱に十分注意してください。
  • 作業中およびくん蒸中の圃場へ小児等作業に関係のないものや家畜、家禽が立ち入らないよう十分注意してください。
  • ハウス等施設内で使用する場合には、処理後、臭気が残っている期間は施設内に立ち入らないこと。また、くん蒸後は、出入口、天窓、側窓等を開けて十分換気した後に入室すること。
  • 住宅周辺での使用に当たっては、ガスによる危被害の発生防止に十分配慮してください。
  • 本剤は水産動物に強い影響を及ぼすので、河川、湖沼、海域および養殖池に本剤が飛散・流入する恐れのある場所では使用しないでください。
  • 散布器具・容器の洗浄水および残りの薬液は、河川等に流さず、周囲に影響のない地点を選定して、土壌中に処理を行ない、容器等は水産動物に影響を与えないよう適切に処理してください。
安全使用上のポイント
  1. 製品缶の取り扱い
    クロピクフローの製品缶に水が入ると、缶の腐食が起こり危険です。また、ポリタンクに移したクロピクフローを製品缶に戻さないでください。液肥混合器から水が逆流して缶の中に水が入る恐れがあります。15gのクロピクフローを使い切る時以外は、製品缶に液肥混合器の吸入ホースを直接入れないでください。
  2. 凹み缶の取り扱い
    缶が凹むと内部コーティングが剥離する可能性がありますので、ていねいに扱ってください。また、凹んだ缶の保管はおやめください。
  3. 漏洩時の対応
    ※多量に漏洩した場合はただちに消防署、警察署、当該メーカーに連絡し、付近の人が近づかないようにしてください。
    1. 保護具を着用する。
    2. 少量の場合は布等でふき取り、多量の場合は土砂等に吸収させ、ポリ袋に回収し、密閉する。
    3. 缶に穴が開いた場合は、漏洩箇所をアルミテープで塞ぐ。
    4. 空クロピクフロー缶、またはポリタンクに内容物を石油ポンプで移す。
  4. 災害時の応急処置
    • 目に入った場合
      直ちに多量の水で15分以上洗眼し、医師の手当てを受けてください。
    • 皮膚に付着した場合
      接触部を多量の水や石けんで十分洗い流し、医師の手当てを受けてください。
    • 吸入した場合
      直ちに患者を安静にし、新鮮な空気の場所に移し、医師の手当てを受けてください。呼吸が停止している場合は、人工呼吸を行ってください。
    • 摂取した場合
      催吐処置を行い、速やかに医師の手当てを受けてください。
    • 衣服等に付いた場合
      脱衣して他のものとは分けて洗濯し、本剤の臭気が抜けるまで着衣しないでください。
空き缶の処理方法・・・クロピクフローは全て使い切ってください。
  1. 小さな窪みをつくり、缶の口栓をはずした状態で逆さまにし、倒立させます。
  2. 缶が倒れないよう土寄せします。1〜2日で缶の残液はなくなります。
  3. そのまま、缶を倒立させておくと、中の臭気は徐々に抜けていきます。ほぼ1ヶ月で臭気は抜けます。
短期間で臭気を抜く方法
  1. 残液をなくした後に缶の底面に3、4ヶ所の穴を開けて横倒しにし、風通しがよくなるようにします。
  2. 缶が風で転がらないようにロープ等で束ねます。
製造・販売:日本化薬(株)