農薬情報>殺虫剤>BT剤


特長
■有効成分:バチルス・チューリンゲンシス菌の生芽胞及び産生結晶毒素・・・10.0%
■性状:褐色水和性細粒及び微粒
■毒性:普通物
■魚毒性:A類相当
フローバックDFは自然界に広く存在している芽胞細菌のバチルス・チューリンゲンシス(略称BT菌)の亜種アイザワイ系統(Bacillus thuringiensis aizawai)の殺虫力を利用した、いわゆる「BT剤」の一種であり、人畜、魚介類、鳥類に対する毒性が低い農薬です。
近年鱗翅目害虫の中には、コナガを始めとして各種の有機合成農薬に対して顕著な抵抗性を示す難防除害虫に対してもBT剤は安定した効果を発揮することから、実際の防除場面において欠かすことのできない基幹剤として広く使用されています。また、BT剤は「有機」農産物の生産に使用できる薬剤であるため、その点が高く評価され、幅広く作物での使用が積極的に検討されつつあります。
このような状況に対応すべく、優れた菌株の選抜とBT製剤技術の改良を続けた結果実用化されたのが新規アイザワイ系BT生菌剤フローバックDFです。本剤が既存のBT剤にない特長を生かし、BT剤の適用可能性をさらに拡大することを期待しております。
アイザワイ系の優れたBT菌株を、遺伝子操作や死菌化等の処理を行わずに利用したBT生菌剤です。生菌剤の特性を大いに生かし、下記の特長を備えた高性能BT剤となっています。
  • 高活性で速効的。
    タンパクの殺虫効果を増強するとともに、死菌剤に比べより速効的な効果を実現します。
  • ヨトウムシ類を中心とした鱗翅目害虫に幅広く有効。
    ヨトウムシ類に高い活性を示すCry[Cをはじめとする複数の殺虫性タンパクを含むため、ヨトウムシ類だけでなく、他の鱗翅目害虫もまとめて防除することができます。
  • 抵抗性コナガに安定した効果。
    各種薬剤に抵抗性を発達させるコナガの抵抗性対策では、抵抗性が発達しにくくかつ感受性の回復も速いBT生菌剤が重要な役割を果たします。クルスターキ系統と抵抗性が交差しないアイザワイ系統を使用することにより、BT剤の連用が可能となり理想的な防除体系が構築できます。
  • ドライフロアブル製剤で使いやすい。
    ドライフロアブル製剤を採用することにより、製剤過程での殺虫性タンパクの変質を最小限にとどめるとともに、粉立ちが少なく軽量しやすいという使いやすさを同時に実現しています。
  • 選択性の高い生物農薬であり、有機農産物の生産に使用可能。
    人畜、魚介類、鳥類に対する毒性が低く、天敵、花粉媒介昆虫に対する影響もほとんどありません。また、新JAS法に基づく「有機」農産物の生産に使用できる天然型農薬に指定されています。
適用及び使用方法
作物名 適用病害虫 希釈倍数 使用方法 使用時期
野菜類 コナガ 1000〜2000倍 散布 発生初期(但し、収穫前日まで)
オオタバコガ 1000倍
ヨトウムシ 1000倍
ハスモンヨトウ 1000倍
アオムシ 1000〜2000倍
キャベツ ハイマダラノメイガ 1000倍
にんにく ネギコガ 1000〜2000倍
ねぎ シロイチモジヨトウ 1000倍
きく オオタバコガ 1000倍 発生初期
だいず ハスモンヨトウ 1000倍 発生初期(但し、収穫前日まで)
試験成績
天敵・花粉媒介昆虫に対する影響
適用作物および周辺作物に対する安全性
他剤との混用事例
圃場評価試験
はくさい/コナガ
キャベツ/アオムシ
なす/ハスモンヨトウ
キャベツ/ヨトウムシ
ねぎ/シロイチモジヨトウ
トマト/オオタバコガ
キャベツ/タマナギンウワバ
作用特性
殺虫性タンパクの種類と殺虫スペクトラム
交差抵抗性
速効性
残効性
齢期別活性
耐雨性
使用上の注意事項
効果・薬害などの注意
  • 散布液調製後は速やかに使用する。(分解)
  • 展着剤を加用する。(効果)
  • アルカリ性の強い石灰硫黄合剤、ボルドー液などの農薬およびアルカリ性の強い葉面施用の肥料などとは混用しない。(分解)
  • 若令幼虫期に時期を失せず散布する。(効果)
  • 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤をはじめて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用してください。 なお、農業改良普及センター、病害虫防除所等関係機関の指導を受けてください。
安全使用・保管上の注意
  • 蚕に対する毒性があるので、付近に桑園があるところでは使用しない。散布地域の使用規制に従い、特に初めて使用する場合は病害虫防除所など関係機関の指導を受けることが望ましい。
  • 空中散布には使用しない。
  • 眼に入らないように注意する。眼に入った場合には直ちに水洗いし、眼科医の手当てを受ける。(刺激性)
  • 皮膚に付着しないように注意する。皮膚に付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落とす。(刺激性)
  • 散布液調製時および散布時は、農薬用マスク、手袋、長ズボン、長袖の作業衣等を着用する。作業後は手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをして、衣服を換える。作業時の衣服などは他と分けて洗濯する。
  • かぶれやすい人は取扱いに十分注意する。
  • 密封し、直射日光をさけ、食品と区別して冷涼・乾燥した所で保管する。(高湿下では変質のおそれがある)
製造:住友化学(株)