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特長
■種類名:ペキロマイセス テヌイペス乳剤
■有効成分:ペキロマイセス テヌイペスT1株の分生子 5x108個/ml
■性状:褐色懸濁可乳化油状液体
■毒性:普通物
■有効年限:満2年
■包装:500mlx10本
  • 本剤は、日本国内の土壌から分離した昆虫病原性糸状菌(ペキロマイセス テヌイペス)を製剤化した微生物殺虫剤です。
  • 難防除害虫であるコナジラミ類 コナジラミ類に対して、高い殺虫効果があります。
    [オンシツコナジラミ、タバココナジラミ(バイオタイプB、バイオタイプQ)]に有効な微生物剤です。
    各種化学農薬に対して抵抗性が発達したコナジラミ類にも効果があります。
  • 液剤タイプ[オイルフロアブル剤]で溶けやすく希釈が容易です。
  • 生物農薬のため農薬散布回数にカウントされません。
  • 施設で利用する各種天敵農薬などと体系的に組み合わせて使えます。
  • 本剤の有効成分である分生子がコナジラミ類の体に付着し発芽した後、菌糸を伸ばしクチクラから侵入して体内で増殖し、死に至らしめます。
適用害虫及び使用方法
作物名 適用病害虫 希釈倍数 使用方法 使用時期 散布液量
野菜類(施設栽培) うどんこ病 500倍 散布 発病前〜発病初期 100〜300L/10a
アブラムシ類 500倍 散布 発生初期 100〜300L/10a
コナジラミ類 500〜1000倍 散布 発生初期 100〜300L/10a
試験成績
トマト/タバココナジラミ

  • 試験場所:日本植物防疫協会研究所 高知試験場(高知県香美郡野市町)
  • 対象植物:トマト(品種:ハウス桃太郎)
  • 処理月日:2004年6月29日、7月6日、13日(7日間隔3回散布)
  • 処理方法:
    肩掛式動力噴霧器を用いて、葉の表裏が十分濡れるよう散布した。展着剤(クミテン10000倍)を添加した。散布は夕方に行い、散布後はハウスのサイドを翌朝まで閉めて施設内を高温度に保った。1区3.75m²(10株)3反復
  • 調査方法:
    各区10株の中位より1小葉採取し実体顕微鏡下で虫数(卵・幼虫・蛹)を調査した。

トマト/コナジラミ

  • 実施年:2004年
  • 試験場所:日本植物防疫協会研究所 宮崎試験場
  • 供試植物:トマト(品種:ハウス桃太郎)
  • 区制・反復:1区9.1u(22株)・3反復
  • 散布日:10月7日、14日
  • 散布方法:背負式全自動噴霧器(220L/10a)
  • 調査日:10月21日、27日、11月5日、16日、24日
  • 調査方法:
    各区中央10株の上〜中位葉から任意に5複葉(計50葉)を選び寄生している成虫数を調査。
  • 対象害虫:シルバーリーフコナジラミ
  • 発生状況:少→中発生

いちご/うどんこ

  • 実施年:2013年
  • 試験場所:日本植物防疫協会茨城研究所
  • 供試植物:いちご(品種:とちおとめ)
  • 区制・反復:1区4.13u(30株)・3反復
  • 散布日:5月9日、20日、29日
  • 散布方法:背負式全自動噴霧器(240L/10a)
  • 調査日:6月4日
  • 調査方法:
    中央部の20株を対象に発病を調査し、発病葉率を算出。(1区計100複葉)
  • 対象害虫:うどんこ病
  • 発生状況:中発生

有用生物に対する影響性[天敵昆虫、土着天敵、花粉媒介昆虫]
作物に対する影響性
混用影響性
上手な使い方
  • 効果の仕組み
    有効成分であるペキロマイセス・テヌイペス分生子が昆虫体表に付着、発芽した後、クチクラから侵入し、昆虫体内で増殖することによって、虫を死に至らしめます。また、好適な条件下では虫体から菌糸が発育し、再度分生子を形成、2次感染により昆虫への感染の拡大を繰り返します。
  • 効果的な使用方法
    1. 薬液の調製
      500〜1000倍に希釈します。(展着剤を入れると菌がタンク内に均一になりやすい。希釈前に少量の水で溶かしておいても良い。)
    2. 散布
      分生子は紫外線によりゆっくり破壊されるため、夕方あるいは曇天・雨天に散布する方が望ましい。本薬剤には浸透移行性がないため、葉裏にたっぷりかけ虫体に薬液を確実に付着させることが重要です(静電噴霧器がお勧めです)。特に幼虫に高い効果を示しますが、卵には効果がないため1週間間隔で3回以上散布すると更に効果が安定します。成虫には黄色粘着板(スマイルキャッチなど)と併用するとさらに効果的です。
    3. 管理
      温度と湿度に気をつけましょう。有効成分であるペキロマイセス・テヌイペス分生子は糸状菌であり、カビの一種です。つまり温度と湿度によって発育が異なります。適温は15〜28℃、極端な高温期、低温期には菌糸の伸張が阻害されます。最適湿度は80%以上、70%以下の湿度条件では効果が低下する場合があります。温度、湿度条件を8時間以上維持することを目標にしてください。
使用上の注意事項
効果・薬害などの注意
  • 入手後冷暗所に保存し、開封後は早めに使い切ってください。
  • 貯蔵中に分離することがあるので、使用に際しては容器をよく振ってください。
  • 容器には乾燥剤が封入されているので、取り出したりしないでください。
  • 本剤の有効成分は生菌なので、散布液は調製後そのまま放置せず、できるだけ速やかに散布してください。
  • 他の薬剤との混用は十分に効果が発揮されない場合があるので注意してください。
  • 本剤に影響を及ぼす薬剤があるので、本剤の使用期間中に他剤を処理する場合は十分に注意してください。
  • アルカリ性の強い葉面施用の肥料などとの混用は避けてください。
  • 本剤の効果を十分に発揮させるために以下の点に注意してください。
    • 散布液が葉裏にも十分かかるように散布してください。
    • 害虫の発生初期に散布を開始し、7日程度の間隔で少なくとも3〜4回散布してください。
    • 害虫防除のためには、ある程度の湿度を必要とするため、午後遅くまたは夕方に散布し、散布当日の夜間は施設を締め切ってください。
    • 病害に対しては予防効果が主体なので、発病前〜発病初期に7日程度の間隔で散布してください。
  • アブラムシ類は環境条件によっては増殖速度が早く、本剤による密度抑制効果を上回ることがあるため、必要に応じて散布間隔を短くしてください。
  • 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤をはじめて使用する場合には、使用者の責任において事前に薬害を有無を十分確認してから使用してください。なお、普及指導センター、病害虫防除所等関係機関の指導を受けてください。
安全使用・保管上の注意
  • 眼に対して弱い刺激性があるので眼に入らないように注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗いし、眼科医の手当を受けてください。
  • 夏期高温時の使用を避けてください。
  • ミツバチに対して影響があるので、以下の点に注意してください。
    1. ミツバチの巣箱及びその周辺にかからないようにしてください。
    2. 受粉促進を目的としてミツバチ等を放飼中の施設などでは使用を避けてください。なお、ミツバチを放飼する場合は散布後、1日以上たってから行ってください。
    3. 養蜂が行われている地域では周辺への飛散に注意する等、ミツバチの危害防止に努めてください。
  • カイコに影響があるので、桑畑が付近にある場合には桑葉にかからないように注意してください。
  • 直射日光をさけ、食品と区別して、なるべく低温な場所に密栓して保管してください。
製造・販売 出光興産(株)
住友化学(株)