農薬情報>殺虫剤>性フェロモン剤


特長
種類名 トートリルア剤
有効成分 (Z)−11−テトラデセニル=アセタート・・・69.4%
(Z) -9-テトラデセニル=アセタート・・・13.7%
10-メチル-ドデシル=アセタート・・・1.8%
(Z) -9-ドデセニル=アセタート・・・3.7%
11-ドデセニル=アセタート・・・1.8%
(Z)-11-テトラデセン-1-オール・・・0.9%
性状 淡黄色澄明油状液体
毒性 普通物
安全性 製品安全データシート信越化学工業(株)へのリンク)
薬剤量 150本当り54g
有効年限 1.5年
包装 100本/袋、36袋/箱、30m × 15巻
  • 性フェロモンの特異的作用によって対象害虫の交尾を連続的に阻害し、害虫の発生を抑制することを目的としています(直接の殺虫作用はありません)。
  • 殺虫剤への抵抗性を獲得した害虫にも有効です。
  • 天敵に対する影響は非常に少なく、人畜毒性も殆どありません。
  • 本剤の有効成分は微生物等により容易に分解されるため、環境にやさしいです。
  • 作物への残留も心配なく、作業者に対しても安全です。
  • 天敵にできるだけ影響のない殺虫剤とハマキコン−Nの併用により、防除回数の低減が期待できます。

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(販売元 サンケイ化学(株)へのリンク)

適用内容
作物名 適用病害虫 使用量 使用方法 使用時期 使用目的
果樹類 チャノコカクモンハマキ 100〜150本/10a(54g/150本製剤) 本剤を枝にかける 成虫発生初期〜終期 交尾阻害
チャハマキ 100〜150本/10a(54g/150本製剤) 本剤を枝にかける 成虫発生初期〜終期 交尾阻害
ミダレカクモンハマキ 100〜150本/10a(54g/150本製剤) 本剤を枝にかける 成虫発生初期〜終期 交尾阻害
リンゴコカクモンハマキ 100〜150本/10a(54g/150本製剤) 本剤を枝にかける 成虫発生初期〜終期 交尾阻害
リンゴモンハマキ 100〜150本/10a(54g/150本製剤) 本剤を枝にかける 成虫発生初期〜終期 交尾阻害
フェニックス・ロベレニー チャハマキ 100〜150本/10a(54g/150本製剤) 本剤を枝にかける 成虫発生初期〜終期 交尾阻害
チャノコカクモンハマキ 150〜250本/10a(90g/250本製剤)、30〜50m/10a(54g/30m製剤) 本剤を枝にかけるまたはロープ状製剤の場合、支柱等を立て、対象作物の上部に張り渡す。 成虫発生初期〜終期 交尾阻害
チャハマキ 150〜250本/10a(90g/250本製剤)、30〜50m/10a(54g/30m製剤) 本剤を枝にかけるまたはロープ状製剤の場合、支柱等を立て、対象作物の上部に張り渡す。 成虫発生初期〜終期 交尾阻害

ハマキコン−Nのちらし「果樹」 (信越化学工業(株)へのリンク)
ハマキコン−Nのちらし「茶」 (信越化学工業(株)へのリンク)
フェロモン剤活用ガイド信越化学工業(株)へのリンク)
フェロモンってな〜に?信越化学工業(株)へのリンク)

使用方法
  • 対象とするハマキムシ成虫の発生が見られる前に設置してください。
  • 果樹の小枝(リンゴ、モモ)や鉄線(ナシ、ブドウ)に、直射日光にさらされないように巻付け、軽くひとひねりして固定します。(枝にかけて、真中で折り曲げてひとひねり。)
  • 通常3ヶ月間有効です。
  • 第1回成虫の発生前に、目通しの高さに8割、3〜4m前後の高さに2割、10a当り100本〜150本取り付けます。
上手な使い方
  1. 設置時期
    越冬世代成虫発生初期に設置してください。
  2. 処理量
    通常の場合、本剤を10アール当たり100〜150本とし、圃場の立地条件(傾斜)、周囲の状況や風向きなどを考慮に入れて、8割程度を圃場全体にほぼ均等に設置してください。残りの2割程度を圃場の周辺部に処理すると効果的です。
  3. 処理位置
    目通りの高さ(約150cm程度)に、なるべく圃場全体に均等になるように取り付けてください。但し、周辺部には高い位置に設置してください。また、樹高が不均一の場合もなるべく高い位置に設置してください。
  4. 取り付け方法
    細い枝では輪にして、輪の中を通すか(図1)、少し太い枝ではそのまま巻き付けてから、一端を輪の中にくぐらせて固定してください(図2)。(強く引っ張り固定すると、端が切れるおそれがありますので注意してください。)
  5. 放任園・庭木対策
    圃場周辺に無防除園や無防除樹があるか注意してください。ある場合は、あらかじめ防除を徹底してください。
使用上の注意
効果・薬害などの注意
  • 本剤は、チャハマキ、チャノコカクモンハマキ、リンゴコカクモンハマキ、ミダレカクモンハマキおよびリンゴモンハマキの各成虫の交尾を連続的に阻害し、交尾率を低下させることによる次世代の密度低下を目的としているので、これらの成虫発生初期から比較的広範囲の地域で使用してください。
  • 対象害虫が高密度に存在する場合には状況に応じて天敵に影響の少ない殺虫剤を併用してください。
  • 本剤は支柱等に巻き付け、対象地帯に均一になるように設置してください。また、標準的な使用量は10アール当り、茶:150〜250本もしくは30〜50m、果樹類:100〜150本ですが、立地条件や風向、傾斜等により効果がフレる場合があるので、諸条件から判断して、周辺部に多めに設置することが望ましいです。
  • 急傾斜地、風の強い地域等本剤の濃度を維持するのが困難な地域では使用しないでください。
  • 誘引剤(SEルアー)とは異なりますので、誘引や発生予察を目的としては使用できません。
  • 設置の際、面積に応じてポリエチレンチューブを切断する場合は、必ず20cmもしくは1m間隔でヒートシールされている部分を切断してください。
  • 外装のアルミ箔袋を開封したまま放置すると、有効成分が揮散するので、密封したまま冷暗所(5℃以下)に保管し、使用直前に開封して使いきってください。
  • 本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法等誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましいです。
安全使用・保管上の注意
  • 本剤は皮膚に対して刺激性があるので、皮膚に付着しないように注意してください。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落としてください。
  • 危険物第4類第3石油類に属するので火気には十分注意してください。
  • 貯蔵
    密封し、火気をさけ、直射日光が当たらない冷暗所(5℃以下)に保管してください。
製造:信越化学工業(株)