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農再生へ1兆円、追加経済対策
| 平成21年4月10日 |
政府・与党は4月10日、追加経済対策を正式に決める。対策実施に必要な2009年度補正予算のうち、農林水産分野は約1兆円で過去最大規模。食料自給率向上や地方活性化が叫ばれる中、異例の手厚い支援で農業重視の姿勢を鮮明にした。ただ、総選挙に向け与野党の駆け引きが激しくなる中、補正予算成立の見通しは立っていない。
最大規模、支援手厚く
4月9日、国会内の記者クラブ。自民党の谷津義男総合農政調査会長、岩永峯一 林政調査会長、山本公一 水産総合調査会長の3人がそろい、異例の記者会見を開いた。
「歴史的な転換点になる」。谷津氏はこう強調し、農林水産業の追加経済対策がかつてない規模となった点をアピール。
さらに「むら・もり・はまに再び誇りを」と題した宣言を読み上げ、今後も農業振興に力を注ぐ決意を示した。
今回の対策取りまとめに当たり、当初から農林幹部たちの鼻息は荒かった。というのも、総選挙に向け生産現場へ大きなアピール材料が欲しい中、農業へ追い風が吹く今こそ、手厚い予算を獲得する絶好のチャンスだったからだ。
検討に着手したのも早かった。2月上旬に谷津氏が 与謝野馨 財務・金融・経済相と東京都内で会い、農林水産業で1兆円規模の対策を取りまとめることで合意。農業関係対策は、谷津氏、加藤紘一
総合農政調査会最高顧問、西川公也 農業基本政策委員長、宮腰光寛 農林部会長の4人が、十数回にわたり水面下で協議した。
同党が対策でこだわったのが、水田フル活用の推進と「意欲あるすべての農林水産業従事者の所得増大」(西川氏)という視点だ。前回の衆院選で「小規模農家切捨て」との批判を浴びた同党にとって、担い手重視を守りつつも、それ以外への生産者への配慮が欠かせないからだ。
「民主党の戸別所得補償制度を超えるものができた」。対策をまとめた8日の自民党農林関係合同会議。出席議員からは期待の声が相次いだ。
ただ、懸念も残る。今回は補正だけに、一度きりの対策になりかねない。さらに補正予算が成立しないと対策は実施できないが、野党が早期成立に応じるかはまだはっきりしない。西川氏は9日、補正の早期成立に努力する考えを強調するとともに「単発で終わらせない」と述べ、来年度以降の本予算や補正予算でも同様の手厚い対策を講じる考えを示した。 |
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| 追加経済対策に盛り込む農林水産関係の予算額 |
| 農林水産関係総額 |
1兆302億円 |
| 内訳 |
将来の食料供給を万全にする強い農業づくり |
5,694億円 |
| 農山漁村の活性化 |
828億円 |
| 農林水産業の潜在力発揮の促進 |
262億円 |
| 森林資源を核に地域産業の再生・創造 |
2,537億円 |
| 力強い水産業の確立 |
981億円 |
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| 農業分野の主な対策 |
| 1.農地改革の着実な実施と農家経営支援体制の構築 |
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担い手支援 |
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農地集積加速化事業 |
2,979億円 |
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雇用拡大へスーパーL資金などの無利子化事業 |
99億円 |
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農業経営維持支援緊急保証事業 |
36億円 |
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新規就農定着促進事業 |
55億円 |
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集落営農法人化等緊急整備推進事業 |
54億円 |
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土地改良負担金償還特別緊急支援対策 |
200億円 |
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「水田フル活用」元年の取り組み加速化 |
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需要即応型生産流通体制緊急整備事業 |
1,168億円 |
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強い農業づくり交付金 |
36億円 |
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麦・大豆・畜産・野菜・果樹などの体質強化 |
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食料供給力向上緊急機械リース支援事業等 |
272億円 |
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施肥体系緊急転換対策事業等 |
84億円 |
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畑作等緊急構造改革対策等 |
55億円 |
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製糖施設緊急整備対策 |
16億円 |
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野菜・果実の鮮度保持技術・新流通システム実証 |
22億円 |
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野菜・果樹産業等構造回復緊急支援事業 |
9億円 |
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植物工場普及・拡大総合対策 |
96億円 |
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畜産自給力強化緊急支援事業 |
150億円 |
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畜産経営維持緊急支援資金融通事業 |
99億円 |
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優良繁殖雌牛への更新促進事業 |
79億円 |
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飼料稲フル活用緊急対策事業 |
13億円 |
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馬産地再活性化緊急対策 |
50億円 |
| 2.農山漁村の活性化 |
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農林水産業における雇用の飛躍的拡大 |
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「農」の雇用事業(拡充) |
39億円 |
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農村活性化人材育成派遣支援モデル事業(田舎で働き隊) |
6億円 |
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集落コミュニティーの再生 |
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農地有効利用支援整備事業(拡充) |
200億円 |
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農山漁村活性化プロジェクト支援交付金等 |
73億円 |
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雇用確保につながる耕作放棄地の再生 |
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耕作放棄地再生利用緊急対策(拡充) |
150億円 |
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鳥獣害防止総合対策事業(拡充) |
4億円 |
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新たな需要を創出する地域ビジネスの展開 |
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地産地消・産直緊急推進事業 |
87億円 |
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食農連携促進施設整備事業等 |
18億円 |
| 3.農林水産業の潜在力発揮の促進 |
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地域資源利用型産業創出緊急対策事業 |
193億円 |
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スギ花粉症緩和米試験研究拠点の整備 |
16億円 |
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バイオマス実証実験施設等の設置 |
47億円 |
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【参照】:21年度農林水産補正予算(農林水産省) |
【参照】:農地集約へ交付金制度 |
【参照】:2009年度補正成立、農林水で1兆円 |

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