農業におけるヘリコプターの利用は、効率的かつ経済的な省力技術として、稲作や山林の病害虫防除を中心に生産性の向上に大きく寄与してきた。また、近年では、過疎化の進む農・山林の労働力を補完する省力技術として、防除組織の代行的役割として、大きな力を発揮している。
しかしながら、最近では、地上要員の確保や地域のコンセンサス不足などから、実施に困難を来している面もあるが、経営規模の拡大や高齢化が大幅に進む中で、病害虫防除など管理作業を担う重要な手段として将来とも大切にしていきたい技術である。
航空防除は、
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傾斜度など地形や田水面の有無に左右されず、広域一斉防除が実施できるため、効果が高い。 |
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使用できる農薬は、一般に使用されている農薬の中から、特別な試験を重ね、航空防除用として登録された低毒性のものに限られ、飛行速度、吐出量が一定かつ調節可能なため、散布量が適正かつ均一である。 |
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病害虫防除専門家の指導によって進められるため、農薬安全使用が徹底され、かつ、薬剤抵抗性害虫や耐性菌の発生防止にも配慮農薬の選定が行われているなどの利点を有している。 |
航空機による農薬散布は、コストの上から、ある程度の地域のまとまりが必要であるが、転作による他作物や特殊な栽培ほ場の混在、住宅の農村部への進出、一部の反対グループの活動などにより、実施地区の取りまとめに困難をきたしている例も少なくない。
特に、有機認証制度の発足により、各地で有機栽培が行われる可能性も有り、航空事業の推進に当たっては、事前に地域のコンセンサスを得ることが重要な手続きとなってくるものと考えられる。
したがって、今後は実施地域の広がりも考慮し、有人ヘリと大型無人ヘリ、大型無人ヘリと小型無人ヘリなど、機種の効率的な組合せによる連携防除を推進することにより、低コストかつ周辺住民の理解を得やすい航空防除事業を推進するほか、機種の持つ特性を考慮した水稲直播(播種、雑草防除、施肥など)、果樹、林野などにおける利用の推進が重要と考えられる。
このためには、使用する農薬の種類、作物、適用病害虫・雑草の種類を拡大することが必要であるのは当然として、さらには、使用できる農薬の希釈倍率、散布量を機種間共通のものとすることが絶対条件であり、適用病害虫の種類なども同一であることが不可欠である。 |