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生産場面の動向と農薬産業への影響

現在進められている環境保全型農業では、環境に負荷を与えないため化学肥料・農薬使用量の削減を目指しています。また、有機栽培として無農薬・減農薬の生産物がもてはやされています。しかし、農薬を使用しない場合の減収率を考えると、わが国の食糧確保、現状の自給率の維持は不可能であります。つまり、農薬を削減することが目的ではなく、必要な農薬を適正に使用することによって生産性を向上させ、安定した食料を確保するのが課題であるということを広く社会的に理解してもらう必要があります。
国の新政策では今後の農家人口の減少、高齢化の予測のもとに、2000年頃の望ましい経営のあり方として、稲作を中心の単一経営の場合は面積で10〜20 ha 、稲作及び野菜などとの複合経営の場合は5〜10 ha の経営規模をもつ個別経営体の形成を目指しています。その場合の稲作経営のコスト水準は現在の5〜6割を期待しています。コスト低下は少ない人員で合理的な農業経営をすることであり、省力型農業へ進んでいかざるを得ません。そのためには機械化はもとより、農薬、肥料を有効に活用する必要があります。
生産場面の動向 農薬産業への影響
作付け面積 水稲 減少傾向〜横這い 減少傾向、販売競争激化
野菜 横這い
果樹 横這い(みかんは減少)
労働力不足/高齢化 省力化防除への移行
防除回数の減
栽培技術の変化、機械化
剤型、防除方法の変化
栽培方法に合った農薬開発
機械化への対応
生産コストの低減 安価な農薬の要求 農薬価格の引き下げ
作物の高品質化 形状、外観の向上
病害虫被害の無いもの
フロアブル化、効果の高い農薬の必要
安定した農薬需要
消費者ニーズへの対応 無農薬、減農薬、有機栽培 農薬使用の批判、非化学農薬化、有機農薬
作物、品種の多様性 マイナー作物・品種の生産
病害虫の多様化
マイナー作物への登録ニーズ
技術情報の充実
環境保全
(有益昆虫、土、水、空気への影響)
減農薬、持続型農業への移行 より安全な農薬、非残留農薬の要望
環境保全対応試験費などのコストアップ
高収益作物への転換 生産意欲の継続
新技術開発意欲の継続
安全使用啓蒙の必要性
高活性、機能的な農薬の開発
経営形態の変化 農薬購入者の変化
大規模化、経営体化
購入単位、包装単位の大型化
製品規格の多様化(コストアップ)
米価格の低下 資材コスト低減化の要請
米流通の変化
農薬価格の引き下げ
農家の購入先変化(系統利用の低下、HC等)
産地間競争の激化 減、無農薬による差別化
収量品質向上、品質の改良
農薬需要減
剤型の変化