農薬情報>殺菌剤>ランマンフロアブル>

ランマンフロアブルの残効性


有効成分の水溶解度の低さと、低濃度での優れた殺菌効果が、優れた残効性を実現します。
  • 試験方法
    所定濃度の薬液をきゅうりの幼植物に散布し、散布直後および散布7日後に遊走子のう懸濁液を接種した。接種5〜7日後に病斑面積率を調査し、防除価を求めた。
  • 考察
    散布処理7日後接種条件下で、実用最低濃度(50ppm)の1/125の濃度(0.4ppm)でも優れた残効性を示した。[C剤は実用最低濃度(940ppm)の約1/7(130ppm)で効果の低下が見られた。]
長期残効性の実験による検証
ランマンフロアブル2000倍希釈液を、きゅうり苗に茎葉散布処理し、湿室条件で一昼夜放置した後の、葉上に形成された水滴中のランマンフロアブル有効成分濃度は、約0.1ppmであった。

この約0.1ppmは、ランマンフロアブル有効成分の水溶解度と同等であり、且つ、植物葉上における植物病原菌の生活(遊走子のう発芽、遊走子の遊泳や被のう胞子発芽)を阻害するに足る濃度であった。
参照 疫病菌のばれいしょでの生活環とランマンの作用部位

葉上に残存するランマンフロアブル有効成分は、病原菌発病に必要な水分に出会う度に、その水溶解度である約0.1ppmの濃度で溶解し、溶解しないものは、次の水分と出会うまでそのまま葉上に残留し、徐々に発病を誘導する植物体表面の水分中に溶け出し、長期間に亘って有効成分を供給し続けていくことが考察された。