農薬情報>殺虫剤>IGR剤


特長
■有効成分:テブフェノシド・・・20.0%
■性状:類白色水和性粘稠懸濁液体
■毒性:普通物
■魚毒性:A類相当
■有効年限:3年
■包装:500ml×20瓶、335ml×20瓶
  1. 新しい昆虫成長制御剤(IGR)です。ユニークな脱皮促進作用。
    • 従来のキチン合成阻害剤や幼若ホルモン剤とは異なる新しいタイプのIGRです。
    • 鱗翅目幼虫に対して、脱皮促進物質として作用します。異常脱皮を誘発し、発育や摂食行動を抑制し、死に至らせます。
    • キチン合成阻害剤よりも速やかに効果を発現します。
    • 交差抵抗性は認められていません。
  2. 安定した効果
    • 幼虫の発育令にかかわらず高い効果を示します。
    • 効果持続性に優れています。
    • 耐雨生に優れています。
  3. 環境に対する影響の少ない薬剤
    • 人畜毒性は普通物、魚毒性はA類相当で水生生物にも毒性は低く、多くの有用昆虫(ミツバチなど)、天敵(チリカブリダニ、ハナカメムシ、クモ類など)、鳥類にも影響が少ない薬剤です。
    • ミツバチは散布当日から導入できます。
    • 登録作物や周辺作物に対する薬害は認められていません。
    • ただし、蚕に対しては強い毒性を示しますので注意が必要です。
  4. 使いやすいフロアブル製剤
    薬液の調製がしやすく、作物果実のよごれの少ない製剤です。
有用生物への安全性
  • 有用昆虫に対する影響
    • セイヨウミツバチ
      直接散布/フロアブル100倍〜2000倍/影響なし
      巣箱/帰巣性/フロアブル1000倍/影響なし
    • マメコバチ
      直接散布/フロアブル1500倍/影響なし
      食毒法(蜂蜜溶液)/フロアブル1000倍/影響なし
      ・・・ローム・アンド・ハース日本リサーチセンター(1995)
  • 天敵に対する影響
    • ケナガカブリダニ(ハダニ類を捕食する)
      直接散布/フロアブル1000倍〜4000倍/影響なし
      ・・・農林水産省 野菜・茶業試験場(1991)
    • ハナカメムシ(スリップス類を捕食する)
      直接散布/フロアブル1000倍/影響なし
      ・・・和歌山県農業試験場(1994)
    • ツマグロヨコバイタマゴバチ(ウンカ・ヨコバイ類に卵寄生する)
      直接散布(寄生卵)/粉剤DL4kg/10a/影響なし
      ・・・農林水産省農業研究センター(1992)
    • カタグロミドドリメクラガメ(ウンカ・ヨコバイ類の卵および成虫を捕食する)
      直接散布/粉剤DL4kg/10a/影響なし
      ・・・農林水産省 四国農業試験場(1993)
    • クモ類(サラグモ科)
      圃場散布/粉剤DL4kg/10a/影響なし
      ・・・広島県農業技術センター(1993)
    • クモ類(コモリグモ科)
      圃場散布/粉剤DL4kg/10a/影響なし
      ・・・広島県農業技術センター(1993)
    • クモ類(アシナガグモ科)
      圃場散布/粉剤DL4kg/10a/影響なし
      ・・・広島県農業技術センター(1993)
    • クモ類(ニセアカムネグモ科)
      圃場散布/水和剤500倍/影響なし
      ・・・韓国(1990)
    • キバラコモリグモ
      直接散布/1µg ai/影響なし
      ・・・韓国(1990)
  • 鳥類に対する影響
    • マガモ
      影響なし/Bio-life Associates(USA)
    • コリンウズラ
      影響なし/Bio-life Associates(USA)
  • 蚕に対する毒性
    蚕に対しては強い毒性を示します。また、薬剤が桑葉に付着すると長期間にわたり影響を及ぼします。桑園地帯などでの散布は絶対に避けて下さい。
    ・・・岩手県蚕業試験場(1992) 安全給桑日数60日以上
    ・・・新潟県蚕業試験場(1992) 安全給桑日数59日以上
    ・・・鹿児島県蚕業試験場(1992) 安全給桑日数60日以上
以下の作物には、薬害は認められていませんが、飛散しないよう注意して下さい。
(試験希釈倍数1000倍)
穀物 稲、大麦、小麦、ライ麦、あわ、ひえ、とうもろこし、そば
いも・豆類 ばれいしょ、さつまいも、ながいも、やまいも、さといも、だいず、えだまめ、いんげん、あずき、そらまめ、らっかせい
野菜 トマト、きゅうり、なす、ピーマン、とうがらし、がぼちゃ、メロン、すいか、しろうり、まくわうり、いちご、ほうれんそう、はくさい、だいこん、かぶ、キャベツ、レタス、たまねぎ、ねぎ、ブロッコリー、カリフラワー、しゅんぎく、ふき、みつば、アスパラガス、にんじん、ごぼう、セルリー、しそ、さやえんどう
果樹 みかん、びわ、かき、くり、うめ、すもも、なし、もも、ぶどう、いちじく、キウイフルーツ、くるみ
芝/他 西洋芝、日本芝、たばこ、桑、さとうきび、いぐさ、ホップ、ごま
花/花木 カーネーション、きく、チューリップ、ばら、パンジー、ガーベラ、アスター、ぼたん、金魚草、グラジオラス、すいせん、きんせんか、シクラメン、まさき、べにかなめ、さんごじゅ、ふじ、がくあじさい、どうだんつつじ、つつじ、さつき、きんもくせい、きょうちくとう、いちょう、さかき、楠、プラタナス、もっこく、かいずかいぶき、ヒマラヤ杉、つげ、まき、松、けやき、杉、さわら

適用害虫と使用方法
作物名 適用病害虫名 希釈倍数 使用液量 使用時期 本剤の使用回数 使用方法 総使用回数*
りんご ハマキムシ類 1500〜3000倍 200〜700L/10a 収穫45日前まで 2回以内 散布 2回以内
ケムシ類 3000倍
おうとう
もも
ハマキムシ類 収穫7日前まで
なし ハマキムシ類
ケムシ類
3回以内 3回以内
チャノコカクモンハマキ
チャハマキ
1000倍 200〜400L/10a 摘採14日前まで 2回以内 2回以内
ヨモギエダシャク 2000倍
てんさい ヨトウムシ 100〜300L/10a 収穫14日前まで
かんしょ ナカジロシタバ
ハスモンヨトウ
150〜300L/10a 収穫7日前まで 3回以内 3回以内
いちご ハスモンヨトウ 収穫前日まで 2回以内 2回以内
だいず 収穫14日前まで 3回以内 3回以内
そば 収穫21日前まで 2回以内 2回以内
宿根かすみそう
カーネーション
トルコギキョウ
シロイチモジヨトウ 1000倍 100〜300L/10a 発生初期 5回以内 5回以内
きく シロイチモジヨトウ
オオタバコガ
ハスモンヨトウ
つばき
さざんか
チャドクガ 2000倍
さくら アメリカシロヒトリ
マンゴー ドクガ類、ハマキムシ類 200〜700L/10a 収穫21日前まで 2回以内 2回以内
* 総使用回数は、テブフェノシドを含む農薬の総使用回数。
作用性
ロムダンは昆虫の脱皮ホルモン様の作用を有し、新しい表皮の形成を誘導します。しかし、この表皮形成が異常に誘導されるため、幼虫は比較的速やかに摂食を停止し、脱皮不能、または不完全な脱皮状態となり、発育できずに死に至ります。脱皮ホルモン(エクジステロイド)は前胸腺から分泌されますが、前胸腺を除去した幼虫の遊離腹部にロムダンを処理しても表皮形成が誘導されます。このことからロムダンは脱皮ホルモンの受容体に作用すると考えられます。
鱗翅目幼虫
ロムダン処理区

無処理区が摂食ステージであるのにたいしロムダン処理区では摂食が停止し、頭殻が前へせり出して脱皮の兆候が現れる。
※対象種によって若干異なるが、ロムダン処理後およそ十時間以内に摂食が停止する。
脱皮不全のまま
死に至る
無処理区

十分摂食して発育した後脱皮期を迎える。
脱皮→
デブフェノジド処理葉摂食48時間後のコブノメイガ3令幼虫の頭部
デブフェノジド10ppm処理 無処理
DOUBLE HEAD CAPSULE症状 正常な脱皮状態に入った個体の頭部
生物効果の特長
脱皮促進作用
作用発現速度
令別感受性
効果持続性
交差抵抗性
 試験成績
茶樹害虫:チャハマキ、ヨモギエダシャク、チャノコカクモンハマキ
りんご害虫:ミダレカクモンハマキ、リンゴコカクモンハマキ
てんさい害虫:ヨトウムシ
いちご:ハスモンヨトウ
他剤との混用事例(茶、りんご、てんさい、いちごの場合)
使用上の注意
効果・薬害などの注意
  • 散布量は、対象作物の生育段階、栽培形態および散布方法に合わせ調節する。
  • 使用に当っては使用量、使用時期、使用方法等を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
安全使用・保管上の注意
  • 蚕に対して長期間毒性があるので、養蚕地帯などでは使用しない。またこれら以外の場所でも付近に桑園がある場合は飛散してかからないよう十分注意して散布する。
  • 眼に対し刺激性があるので、眼に入らないように注意する。眼に入った場合は直ちに水洗する。
製造・販売 ダウ・ケミカル日本(株)
販売 日本農薬(株)