昨年12月に政府がセーフガード発動に向けた実態調査を始めたのは「ねぎ」と「生しいたけ」、「畳表(いぐさ)」の3品目。中国産ねぎの輸入は1998年から増加し、2000年は前年比8割増の約37400dに達した。生しいたけや畳表(いぐさ)も増加中。
| ねぎ、生しいたけ、いぐさの国内シェアと輸入量 |
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| 国内シェア |
輸入量 |

千葉や群馬、埼玉などを主産地とするねぎの生産者は、「中国産の輸入急増で外食・加工業者向け出荷ルートが断たれた。出荷価額も5kgあたり800円前後だった3年前に比べ、現在は300〜400円と半値以下に下がった」(千葉県のJA山武郡市)と窮状を訴える。
政府が発動を検討しているのは「暫定的」セーフガード。
正式なセーフガードと違い、輸入数量は制限できない。輸入品と国産品の内外価額差分を現行の関税に上乗せし、国産品の価額競争力を輸入品と等レベルまで高める手法だ。
この関税率引き上げの効果には疑問符が付く。「関税の上乗せ分程度は輸入価額の一層の引き下げで容易に切り抜けられる」(大手商社)からだ。現行の関税率はねぎが3%、生しいたけ4.3%、畳表(いぐさ)6%、ねぎの場合、2000年の国内平均卸値は1kg当たり206円。これに対し輸入価額は1kg当たり91円と国内卸値の半分以下だ。
当の中国には「もともと日本向けに特化して育種、栽培しているため、価額をもう一段下げてでも売りたいという事情もある」(日本貿易振興会)。
また日本国内には外食向けを中心に既に大量の輸入野菜が流通するルートがある。安定供給を目指す商社の間では「あえて割高な国産にシフトする考えはない」(丸紅食料)とする声が強い。食材として使うねぎの約9割を中国産で賄う外食チェーン「北の家族」の仕入れ担当者も「安価で相場変動が小さい中国産は扱いやすい。品質も国産と同等なので、原価率を抑えるために積極的に取り入れている」と話す。
農水省は輸入野菜の植物検疫について一日当たりの処理件数に上限を設定し、「見切り発車」の形で事実上の輸入数量制限に乗り出した。しかし暫定的セーフガードの有効期間はわずか200日。「生産コスト削減や生産力向上への取り組みが遅れている」(日本施設園芸協会)まま、日本のセーフガードがどんな影響をもたらすのか、市場関係者の不安は尽きない。 |
| 暫定セーフガードの対象品目 |
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輸入量(シェア・%) |
国内平均価額 |
国内の主な産地 |
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96年 |
2000年 |
96年 |
2000年 |
| ねぎ |
1504d
(0.4) |
37375d
(8,2) |
252円/kg |
222円/kg |
千葉、埼玉、茨城 |
| 生しいたけ |
24394d
(24.5) |
42057d
(38.5) |
1079円/kg |
915円/kg |
群馬、岩手、北海道 |
| 畳表(イグサ) |
113万枚
(29.7) |
2030万枚
(59.4) |
1302円/枚 |
970円/枚 |
熊本、福岡、広島 |
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