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ウララDFの訪花昆虫に対するウララDFの影響

ミツバチに対する影響
ウララDFはミツバチ働きバチに対する殺虫性はなく、野外で活動中の個体や巣箱に散布された場合も外役ハチや郡態に対して影響はありませんでした。
働きバチに対する直接散布の影響
(H7年三重大学)
処理後の時間と累積死亡率(%)
12 24 48 72 96 120
10倍量 500ppm 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
20倍量 1000ppm 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
【試験方法】
日令20日以上の外役性働き蜂を100頭ずつ金網かごに収容し、直接所定濃度の薬液を散布した。その後、32℃の恒温室で飼育し、12、24、48、72、96、120時間後に死虫数を調べた。試験は3連制で行った。
訪花活動への影響
(H7年三重大学)
散布後の訪花数(3区画の平均)
散布直前 1時間 3時間 1日 2日 3日 4日 5日
ウララ1000倍 179.3 202.3 174.3 109.3 171.7 88.3 178.7 205.7
無処理区 175.3 193.3 172.7 110.0 165.3 89.7 167.0 194.0
【試験方法】
5/18の午前10時にウララDF1000倍液を温州ミカン圃場に散布し、1.3時間後および5日後までの毎日、それぞれ10〜12時の10分間に、3区画(1区画:2樹)に訪花したミツバチの個体数を調べた。
郡態への影響
(H7年三重大学)
散布直前 散布直後〜30日後まで
女王の異常 処理区 異常なし 異常なし
無処理区 異常なし 異常なし
女王に対する働き蜂の異常行動 処理区 異常なし 異常なし
無処理区 異常なし 異常なし
巣内における働きバチの異常行動
働きバチの攻撃性の昂進
処理区 異常なし 異常なし
無処理区 異常なし 異常なし
処理区 異常なし 異常なし
無処理区 異常なし 異常なし
働きバチの死亡数 処理区 2.0頭(1郡あたりの合計)
無処理区 2.7頭(1郡あたりの合計)
【試験方法】
9月2日に帰巣する働きバチにウララDF1000倍液を巣箱あたり500ccずつ、3郡に対し10分間隔で6回に分けて散布し(巣箱あたり600〜800頭の働きバチが被爆)経時的に各異常行動の有無を調査した。
マメコバチに対する影響
(H14年青森県りんご試験場)
虫体直接散布(容器内) 希釈倍数 供試虫数 生存虫率
1 2 3 5日後
ウララDF(+新リノー5000倍) 2000倍 ♂31 ♀59 93% 89% 87% 70%
L剤(+新リノー5000倍) 1000倍 ♂35 ♀59 0%
展着剤(新リノー5000倍) 5000倍 ♂31 ♀63 96% 94% 86% 74%
【試験方法】
上部が網製のプラスチック容器に約10匹のマメコバチの雄または雌成虫を入れ、薬剤散布塔で10mlの薬液を噴霧した。処理1日後、2、3、4、5日後の生存虫、苦闘虫及び、死亡虫数を調査した。
虫体直接散布(容器内) 希釈倍数 供試虫数 生存虫率3日後
ウララDF(+新リノー5000倍) 2000倍 ♂14 ♀48 82%
L剤(+新リノー5000倍) 1000倍 ♂11 ♀51 0%
展着剤(新リノー5000倍) 5000倍 ♂15 ♀44 75%
【試験方法】
りんごの新梢を薬液に浸漬処理し、風乾後、水挿しにして網かごに雌雄60匹のマメコバチ成虫とともに入れた。処理3日後に生存虫、苦闘虫及び死亡虫数を調査した。
マルハナバチに対する影響
ウララDFはマルハナバチ働きバチに対する殺虫性はありません。マルハナバチの巣箱を散布後トマトハウスに導入した場合、散布当日でも働きバチの亡失や訪花活動への影響は認められませんでした。
働きバチに対する直接散布の影響
(H14年三重大学)
72時間後の死亡率
実用濃度 50ppm 0.0
実用の2倍量 100ppm 0.0
実用の4倍量 200ppm 10.0
【試験方法】
日令3日以上の働きバチ20頭ずつを金網かごに収容し薬剤を直接散布後、25℃下で死虫数を調査した。
散布後の導入時期と働きバチの亡失率
(H14年三重大学)
導入後2日間の働きバチの亡失数、亡失率
導入時期 導入時働きバチ数 回収時働きバチ数 亡失率
散布当日 処理区 80 75 6.3%
無処理区 80 74 7.5%
散布2日後 処理区 80 76 5.0%
無処理区 80 75 6.3%
散布4日後 処理区 80 75 6.3%
無処理区 80 75 6.3%
散布6日後 処理区 80 75 7.5%
無処理区 80 74 7.5%
散布8日後 処理区 80 74 7.5%
無処理区 80 74 7.5%
【試験方法】
トマトを栽培しているビニールハウス(170m²)にウララDF2000倍を散布処理した。(朝10時:140L/10a)その後、散布当日夕方から2日ごとに5回にわたり新しい巣箱に交換し、働きバチの亡失数を調べた。巣箱はあらかじめ虫数を調整して使用した。