農薬情報>殺虫殺菌剤>水稲箱処理剤


特長
種類名 イミダクロプリド・チアジニル粒剤
有効成分 チアジニル・・・12.0%
イミダクロプリド・・・2.0%
性状 類白色細粒
毒性 普通物
安全性 製品安全データシート日本農薬(株)へのリンク)
有効年限 4年
包装 1kg×12袋
作用機構分類 IRAC 4A[イミダクロプリド]
FRAC P03(P3)[チアジニル]
  • 新規いもち防除剤ブイゲットと水稲主要害虫に高い防除効果を示すアドマイヤーを混合した水稲育苗箱専用総合防除剤です。
  • ブイゲットは、いもち病菌に対し直接的な抗菌力は全く示しませんが、稲が本来持っている病害防御機能を高めることにより、いもち病菌の稲体内での菌糸の伸展を強く阻害するという、ユニークな作用性を有しています。
  • ブイゲットは浸透移行性に優れ、根部から稲体へ速やかに吸収移行されることから、箱処理により長期間にわたり高い防除効果が持続します。
  • アドマイヤーは高い殺虫効果を示すとともに、幅広い殺虫スペクトルと効果持続性に優れた殺虫剤です。また、ウンカ類、ツマグロヨコバイにも長期間効果を示します。

ブイゲットアドマイヤー粒剤の詳細ページへ
(製造・販売元 日本農薬(株)へのリンク)

適用及び使用方法
作物名 適用病害虫 使用量 使用方法 使用時期 本剤の使用回数 イミダクロプリドを含む農薬の総使用回数 チアジニルを含む農薬の総使用回数
稲(箱育苗) いもち病 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50g 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
いもち病 高密度には種する場合は1kg/10a(育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g) 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
白葉枯病 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50g 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
白葉枯病 高密度には種する場合は1kg/10a(育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g) 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
内穎褐変病 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50g 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
内穎褐変病 高密度には種する場合は1kg/10a(育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g) 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
もみ枯細菌病 高密度には種する場合は1kg/10a(育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g) 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
もみ枯細菌病 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50g 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
ウンカ類 高密度には種する場合は1kg/10a(育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g) 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
ウンカ類 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50g 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
イネアザミウマ 高密度には種する場合は1kg/10a(育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g) 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
イネアザミウマ 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50g 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
イネミズゾウムシ 高密度には種する場合は1kg/10a(育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g) 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
イネミズゾウムシ 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50g 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
イネドロオイムシ 高密度には種する場合は1kg/10a(育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g) 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
イネドロオイムシ 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50g 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
イネヒメハモグリバエ 高密度には種する場合は1kg/10a(育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g) 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
イネヒメハモグリバエ 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50g 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
ツマグロヨコバイ 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50g 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)
ツマグロヨコバイ 高密度には種する場合は1kg/10a(育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約5L)1箱あたり50〜100g) 育苗箱中の苗の上から均一に散布する 移植2日前〜移植当日 1回 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内) 3回以内(但し、移植時までの処理は1回以内、本田での散布は2回以内)

ブイゲットアドマイヤー粒剤のちらし (日本農薬(株)へのリンク)
試験成績

作用機構
【病害防御機能増強効果】

いもち病菌に感染を受けた細胞から隣接細胞への菌糸の伸展を強く阻止
ブイゲットの有効成分チアジニルはいもち病菌に対して直接抗菌力はありません。しかし、チアジニルを稲に処理すると、いもち病菌の感染を非常に高く抑制します。その理由は本剤を吸収した稲は抵抗力が増加し、侵入したいもち病菌を細胞内に封じ込め、感染を受けた細胞から隣接細胞への菌糸の伸展を強く阻止するからです。稲の病害防御機能が高まり、いもち病にかかりにくくなることで、いもち病菌の病斑の形成、蔓延を防ぎます。

いもち病菌に感染を受けた細胞から隣接細胞への菌糸の伸展
(供試菌株 イネいもち病菌 Magnaporthe grisea 中65-367 レース103)
隣接細胞へ伸展した侵入菌糸
羅病性品種(愛知旭) 進展型病斑
羅病性品種(愛知旭)+
ブイゲット処理
無病斑
抵抗性品種(フクニシキ) 無病斑
ap:付着器、hy:侵入菌糸
使用上の注意事項
つゆを落とす
散布(1箱当り50g)
払い落とす
散水
効果・薬害などの注意
  • 育苗箱の上から均一に散布し、葉に付着した薬剤を払い落とし、軽く散水して田植機で移植する。
  • イネ葉が濡れている場合には、散布前に葉に付いている露を払い落としてから薬剤を散布する。
  • 軟弱徒長苗、むれ苗または苗の生育が不良な場合には、薬害を生じる恐れがあるので注意する。
  • 誤って過剰に使用したり、本剤使用後3日以上移植せずに育苗箱中におくと葉枯れなどの薬害を生じることもあるので、所定の使用量、使用時期、使用方法を厳守する。
  • 本田の整地が不均整な場合は、薬害を生じる恐れがあるので、代かきはていねいに行い、移植後に田面が露出しないよう注意する。
  • きく等の他作物に影響を及ぼす場合があるので、 薬剤が育苗箱からこぼれ落ちないように散布する。
  • 育苗箱(30×60×3cm、使用土壌約 5L)1 箱当りに乾籾として200から300g程度を高密度には種する場合は、10a当りの育苗箱数に応じて、本剤の使用量が1kg/10aまでとなるよう、育苗箱1箱当りの薬量を50から100gまでの範囲で調整すること。
  • 本剤の使用に当っては、使用量、使用時期、使用方法等を誤らないように注意し、特に初めて使用する場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
安全使用・保管上の注意
  • 取扱いには十分注意する。誤って飲み込んだ場合には吐きださせ、直ちに医師の手当を受けさせる。使用中に身体に異常を感じた場合には、直ちに医師の手当を受ける。
  • 眼に対して刺激性があるので、眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当を受ける。
  • 散布の際は農薬用マスク、手袋、長ズボン・長袖の作業衣などを着用する。また粉末を吸い込んだりしないよう注意し、作業後は手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをする。
  • かぶれやすい体質の人は取扱いに十分注意する。
  • 水産動植物(甲殻類)に影響を及ぼすので、河川、養殖池等に流入しないよう水管理に注意する。
  • 散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さない。また、空容器、空袋等は水産動植物に影響を与えないよう適切に処理する。
製造:日本農薬(株)