農薬情報>殺虫剤


特長
成分 イソキサチオン50.0%
性状 黄赤色澄明可乳化油状油状液体
人畜毒性
原体 急性経口毒性 ラット:♂ 242mg/kg、♀ 180mg/kg
マウス:♂ 112mg/kg、♀ 137mg/kg
急性経皮毒性 ラット:♂、♀>2,000mg/kg
急性吸入毒性 ラット:♂、♀>5,010mg/m³
50%乳剤 急性経口毒性 ラット:♂ 330mg/kg、♀ 300mg/kg
マウス:♂ 206mg/kg、♀ 235mg/kg
急性経皮毒性 ラット:♂、♀>5,000mg/kg
マウス:♂ 4,200mg/kg、♀ 4,700mg/kg
コイ(24時間LC50) 2.13ppm
ヒメダカ(48時間LC50) 1.5ppm
ドジョウ(48時間LC50) 2.1ppm
タマミジンコ(3時間LC50) 0.0091ppm
セスジミジンコ(3時間LC50) 0.0026ppm
ミジンコ(3時間LC50) 0.0011ppm
有効年限 5年
包装 100ml×60、500ml×20
蚕に対する影響(残毒日数)・・・60日以上
作用機構分類:IRAC 1B[イソキサチオン]
「カルホス」は、三共が研究開発した天然物誘導型の殺虫剤です。本剤の特異的な有効成分イソキサチオンは幅広い殺虫スペクトラムを有すると共に哺乳動物体内に蓄積しにくいという特徴をもち、安全性の高い有機リン化合物です。
カルホスは用途に応じて、乳剤、粉剤微粒剤Fの3製剤があり、乳剤は茶、花木、みかん等のカイガラムシ類、ハマキ類、アメリカシロヒトリ等の諸害虫の防除に、粉剤は野菜、大豆の地下部・地上部を加害する諸害虫、特にコガネムシ類幼虫、マメシンクイムシ、フタスジヒメハムシ等の防除に、また微粒剤Fは野菜、豆類のネキリムシ、コガネムシ、タネバエ等の土壌害虫防除に農薬登録を取得し、広く御愛願を頂いております。
  • ネキリムシ、ハリガネムシ、コガネムシ、タネバエ、ケラなど地下部を加害する土壌害虫にすぐれた効果を発揮します。
  • 広い殺虫スペクトラムを持つ殺虫剤で、活性持続効果が優れています。
  • 接触毒と食毒の両作用により、幅広い害虫に有効です。
  • 作物への吸収移行がないので、残留・残臭が少ない殺虫剤です。
  • 悪臭や刺激性がなく、使いやすいです。
適用及び使用方法
作物名 適用病害虫 希釈倍数 使用方法 使用時期 本剤の使用回数 散布液量 イソキサチオンを含む農薬の総使用回数
とうもろこし(子実) アワノメイガ 1000倍 散布 収穫30日前まで 2回以内 100〜300L/10a 2回以内
キャベツ コナガ 1500〜2000倍 散布 収穫21日前まで 1回 100〜300L/10a 1回
アオムシ 1500〜2000倍 散布 収穫21日前まで 1回 100〜300L/10a 1回
いちご(仮植床) コガネムシ類幼虫 1000〜1500倍 灌注 植付後 1回 3L/m² 1回
たまねぎ タマネギバエ 500〜1000倍 土壌灌注 定植前 1回 育苗箱(約30×60×2.5cm、使用土壌約2L)1箱あたり500ml 1回
みかん カイガラムシ類 1000〜1500倍 散布 収穫30日前まで 4回以内 200〜700L/10a 4回以内
ゴマダラカミキリ成虫 1500倍 散布 収穫30日前まで 4回以内 200〜700L/10a 4回以内
ケシキスイ類 1000倍 散布 収穫30日前まで 4回以内 200〜700L/10a 4回以内
カネタタキ 5000倍 散布 収穫30日前まで 4回以内 200〜700L/10a 4回以内
ミカンサビダニ 1000〜1500倍 散布 収穫30日前まで 4回以内 200〜700L/10a 4回以内
コカクモンハマキ 1000〜1500倍 散布 収穫30日前まで 4回以内 200〜700L/10a 4回以内
ミカンハモグリガ 1000〜1500倍 散布 収穫30日前まで 4回以内 200〜700L/10a 4回以内
ミノガ類 1000倍 散布 収穫30日前まで 4回以内 200〜700L/10a 4回以内
コナカイガラムシ類 1000倍 散布 収穫30日前まで 4回以内 200〜700L/10a 4回以内
クワゴマダラヒトリ若齢幼虫 1000〜1500倍 散布 収穫30日前まで 4回以内 200〜700L/10a 4回以内
花き類・観葉植物(きく、ガーベラ、シクラメン及びアジアンタムを除く) オンシツコナジラミ若齢幼虫 1000倍 散布 - 4回以内 100〜300L/10a 4回以内
ガーベラ オンシツコナジラミ若齢幼虫 1000倍 散布 - 4回以内 100〜300L/10a 4回以内
マメハモグリバエ 1000倍 散布 - 4回以内 100〜300L/10a 4回以内
きく オンシツコナジラミ若齢幼虫 1000倍 散布 - 4回以内 100〜300L/10a 4回以内
マメハモグリバエ 1000倍 散布 - 4回以内 100〜300L/10a 4回以内
樹木類(まさき、もっこく、すぎを除く) カイガラムシ類 1000倍 散布 - 6回以内 200〜700L/10a 6回以内
ケムシ類 1000倍 散布 - 6回以内 200〜700L/10a 6回以内
すぎ カイガラムシ類 1000倍 散布 - 6回以内 200〜700L/10a 6回以内
ケムシ類 1000倍 散布 - 6回以内 200〜700L/10a 6回以内
まさき カイガラムシ類 1000倍 散布 - 6回以内 200〜700L/10a 6回以内
ユウマダラエダシャク 1000倍 散布 - 6回以内 200〜700L/10a 6回以内
ケムシ類 1000倍 散布 - 6回以内 200〜700L/10a 6回以内
もっこく カイガラムシ類 1000倍 散布 - 6回以内 200〜700L/10a 6回以内
モッコクハマキ 1000倍 散布 - 6回以内 200〜700L/10a 6回以内
ケムシ類 1000倍 散布 - 6回以内 200〜700L/10a 6回以内
チガヤシロオカイガラムシ 1000倍 散布 発生初期 6回以内 0.5L/m² 6回以内
ケラ 1000倍 散布 発生初期 6回以内 1〜2L/m² 6回以内
コガネムシ類 1000倍 散布 発生初期 6回以内 1〜2L/m² 6回以内
シバオサゾウムシ 1000倍 散布 発生初期 6回以内 1〜2L/m² 6回以内
タマナヤガ幼虫 1000倍 散布 発生初期 6回以内 1〜2L/m² 6回以内
シバツトガ 1000倍 散布 発生初期 6回以内 0.5〜2L/m² 6回以内
スジキリヨトウ 1000倍 散布 発生初期 6回以内 0.5〜2L/m² 6回以内
クワシロカイガラムシ 1500倍 散布 摘採21日前まで 1回 1000L/10a 1回
ヨモギエダシャク 1500倍 散布 摘採21日前まで 1回 200〜400L/10a 1回
コカクモンハマキ 1500倍 散布 摘採21日前まで 1回 200〜400L/10a 1回
チャノホソガ 1500倍 散布 摘採21日前まで 1回 200〜400L/10a 1回
チャノホコリダニ 1500倍 散布 摘採21日前まで 1回 200〜400L/10a 1回
さとうきび アオドウガネ幼虫 1000倍 土壌灌注 夏季生育期まで 3回以内 1.8L/m² 5回以内(但し、種苗浸漬は1回以内、植付時の土壌混和は1回以内、植付後は3回以内)
ハリガネムシ類 1000倍 12時間種苗浸漬 植付前 1回 - 5回以内(但し、種苗浸漬は1回以内、植付時の土壌混和は1回以内、植付後は3回以内)
ハリガネムシ類 1000倍 土壌灌注 夏季生育期まで 3回以内 1.8L/m² 5回以内(但し、種苗浸漬は1回以内、植付時の土壌混和は1回以内、植付後は3回以内)
たばこ ヤサイゾウムシ 1000〜1500倍 散布 - 2回以内 100〜180L/10a 2回以内
タバコガ 1000〜1500倍 散布 - 2回以内 100〜180L/10a 2回以内
ジャガイモガ 1000倍 散布 - 2回以内 100〜180L/10a 2回以内
ヨトウムシ 1500〜2000倍 散布 - 2回以内 100〜180L/10a 2回以内
適用病害虫名「すぎ/スギザイノタマバエ」を削除
試験成績
みかんのヤノネカイガラムシに対する効果
茶のクワシロカイガラムシに対する効果
つばきのツノロウムシに対する効果
きくのマメハモグリバエに対する効果
ガーベラのマメハモグリバエに対する効果
芝のスジキリヨトウに対する効果
ヤノネカイガラムシに対する効果試験
温血動物体内でのイソキサチオンの挙動
排泄速度
ラットにイソキサチオンを経口投与してその排泄速度を調査した結果(下図)、尿、糞中へ急速に排泄されることが解りました。この排泄速度はMEPよりはるかに速く、体内への蓄積がほとんどなく安全性が高いことを示しています。
体内分布
ラットにアイソトープラベルしたイソキサチオンを投与し、全身オートラジオグラフィーによる体内分布を調べてみました。処理3時間後までにほぼ全身に行きわたり、特に胃、消化管、肝臓、腎臓に分布が認められました。しかしながら、脳、脊髄、筋肉、脂肪、目等には分布は認められませんでした。6時間後には、肝臓と腎臓にわずかに残存しているものの、その他の臓器では消失してしまっていました。24時間後になりますと、ほとんどの臓器、貯蔵組織中での蓄積は認められず、単に排泄器官にのみわずかに分布が認められました。
このことは、イソキサチオンが体内に滞留せず速やかに排泄されることを示しています。
代謝
イソキサチオンは尿中への排泄が多いので、尿中の代謝物を調査した結果、本体はほとんど検出されず、加水分解物である3-ヒドロキシ-5-イソキサゾールが主体でした。この加水分解物の急性経口毒性は低く、この化合物が環境に悪影響を及ぼす可能性はありません。
乳中への移行
山洋乳中への移行を調査した結果、投与期間中及び投与中止後でも乳中にイソキサチオンは検出されず、乳へは移行しないことが判明致しました。
作用機構・作用特性
作用機構
害虫の体内でアセチルコリンエステラーセの活性を阻害し、持続的な興奮状態をもたらすことにより、効果を発現します。
作用特性
害虫の皮膚を通じて虫体内に入り効果を現わします(接触毒性)。
害虫がカルホスを散布された摂食をした際、口から虫体内に入り効果を現わします(食毒性)。
薬液処理したはくさいを風乾後、各区10頭に給餌し、食毒性の強さを調べました(3日後死亡率)。
薬剤 濃度及び幼虫死亡率(%)
タマナヤガ ハスモンヨトウ ヨトウガ
100ppm 10ppm 100ppm 10ppm 100ppm 10ppm
カルホス乳剤(50%)
100 100 90 100 90
ダイアジノン乳剤(40%) 100 5 85 0 100 40
ガス効果はありません。
浸透移行性はありません。
効果の発現には、やや時間がかかりますが、遅くても24時間以内には影響が現われます。
ハスモンヨトウの3〜4令幼虫を用いて、殺虫速度を調べました。
薬剤 希釈倍数 殺虫速度(ハスモンヨトウ3〜4令幼虫)
経過時間
1時間 3時間 5時間 24時間
カルホス乳剤(50%) 1000倍 0 66.7 76.7 100
散布した薬液の葉面上での残効期間は約2週間です。
薬剤 希釈倍数 散布後経過日数とヨトウガ3令幼虫死亡率(%)
0日 2日 4日 8日 16日 24日
カルホス乳剤(50%) 1000倍 100 100 100 100 94.7 0
アセフェート水和剤(50%) 1000倍 100 100 100
31.6 0
ダイアジノン乳剤(40%) 800倍 100 5.3



殺虫スペクトラムと基礎活性

カルホスの技術資料(カルホス乳剤/微粒剤F/粉剤)

使用上の注意事項
効果・薬害などの注意
  • 使用量に合わせ薬液を調製し、使いきってください。
  • 石灰硫黄合剤、ボルドー液との混用はさけてください。
  • 芝に使用する場合は、土壌面まで濡れるように十分な液量を散布してください。
  • オンシツコナジラミに対しては若齢幼虫には有効ですが、卵・蛹には効果が低いので、若齢幼虫の多い時期をねらって約1週間間隔でくり返し散布してください。
  • いちごのコガネムシ類幼虫に対しては仮植床に植え付けた後、床面全面にジョロなどによって所定量を均一に灌注してください。
  • とうもろこしのアワノメイガに対する散布適期は雄穂の出穂前後の2回散布が効果的です。
  • たまねぎ(育苗箱)に使用する場合、軟弱苗などには薬害を生じるおそれがあるので留意してください。
  • さとうきびのハリガネムシ類防除に種苗浸漬処理で使用する場合、所定時間浸漬後風乾してから植え付けてください。
  • さとうきびのアオドウガネ幼虫に使用する場合、なるべく若齢幼虫の多い時期に合わせてください。
  • 蚕に対して影響があるので、周辺の桑葉にはかからないようにしてください。
  • ミツバチに対して影響があるので、以下のことに注意してください。
    1. ミツバチの巣箱およびその周辺にかからないようにしてください。
    2. 受粉促進を目的としてミツバチ等を放飼中の施設や果樹園等では使用をさけてください。
    3. 養蜂が行われている地区では周辺への飛散に注意するなど、ミツバチの危害防止に努めてください。
  • シクラメン、アジアンタムには薬害を生ずるので、かからないように注意して散布してください。
  • 自動車・壁などの塗装面、大理石・御影石に散布液がかかると変色するおそれがあるので、散布液がかからないように注意してください。
  • 適用作物群に属する作物またはその新品種にはじめて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用してください。なお、普及指導センター、病害虫防除所等関係機関の指導を受けるようにしてください。
安全使用・保管上の注意
  • 医薬用外劇物。取扱いには十分注意してください。誤って飲み込んだ場合には吐かせないで、直ちに医師の手当を受けさせてください。使用中に身体に異常を感じた場合には、直ちに医師の手当を受けてください。
  • 眼に対して刺激性があるので眼に入らないよう注意してください。眼に入った場合には直ちに水洗し眼科医の手当を受けてください。
  • 皮ふに対して刺激性があるので皮ふに付着しないよう注意してください。付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落としてください。
  • 薬液調製時及び使用の際は、保護メガネ、防護マスク、不浸透性手袋、不浸透性防除衣などを着用してください。作業後は直ちに手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをするとともに洗眼してください。
  • 街路・公園等で使用する場合は、使用中及び使用後( 少なくとも使用当日) に小児や使用に関係のない者が使用区域に立ち入らないよう縄囲いや立て札を立てるなど配慮し、人畜などに被害を及ぼさないよう注意を払ってください。
  • ハウスで使用する場合は、換気に十分注意し、薬液がハウス内にこもらないようにしてください。使用後は十分に換気し、入室してください。
  • 治療法
    本剤の解毒剤としては、硫酸アトロピン製剤及びPAM 製剤が有効であると報告されています。
  • 水産動植物への影響
    水産動植物(魚類・甲殻類)に影響を及ぼすおそれがあるので、河川、養殖池等に飛散、流入しないよう注意して使用してください。使用残りの薬液が生じないように調製を行い、使いきってください。散布器具及び容器の洗浄水は、河川等に流さないでください。また、空容器、空袋等は水産動植物に影響を与えないよう処理してください。
  • 保管
    密栓し、火気をさけ、食品と区別して、直射日光の当たらない冷涼な所にカギをかけて保管してください。盗難・紛失の際は、警察に届け出てください。
原体メーカー 保土ヶ谷UPL
販売 全国農薬協同組合
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